沢木耕太郎か?地元民(大森)らしいぞ。「深夜特急」とか「テロルの決算」は割と愛読したけど・・。などと思いつつ探し出して読んでみたら、読んだことあった。円谷幸吉と輪島功一のクダリで記憶が帰った。当時ベストセラーとして話題にもなってたんだろうな。
使い古された表現だけど一人ひとりが人生の主人公だと感じさせる。そして、人は『平凡でないドラマチックな人生』を求めるほど、より大試合のリングに立たなければならないんだろうね。リングの中は孤独な戦い。外ではたくさんの人が応援して大切にしてくれていても....。それは何であっても同じ。ボクシングであってもマラソンであっも。
栄光が勝ち取れる「極く一握りの人」の決定打は、素質だけではなく、諦めない魂!そして、理不尽ながら最大要素は「運」。ささいな事が勝者と敗者を分けてる。運は挑み続ければいつか回ってくるかも。挑みつづけるための諦めない魂は、素質以上のソシツかもしれない。
戦う者達は、実は誰もが同じようにキツイ苦しい。いつもそれがわかってた輪島は、アベベの満身創痍を知らなかった円谷よりずっと救われてた。
いつもヘナチョコな俺は、円谷にすごく近い。でも彼のように見えない敵(振り返らず姿を見ず)と戦うのは苦手。形のないものと闘うのは、つら過ぎる・・、無理だ。目の前の強大な奴と拳を交えるほうが性にあってる。孤独で勝ち目のない長距離走に挑み続けるよりは。
普通の人は、1つの栄光を目指すだけでは、生き続けられないんだろうと思う。たった1つのリングでなく、大きくても小さくても複数の舞台を持つべきなんだろうな。
5話めの『溝』に読み至ってかいちょーの気持ちが少しわかったよ。でも俺は
物凄く重苦しい気持ちになってしまった。6話目の『こまつま』に至っては、
更に暗くなってしまった。
確かに人生経験の濃い作家ならではの作品なのだろうとは思うけど、自分に
置き換えたら同じような経験はしたくないしさせたくないな・・・と思ったよ。
この作者がどっちサイドにいたのかは分からないけれど、若い時の経験だから
こそそれをバネとして作品を生み出す事ができたのだと思う。
もし俺達の歳で同じような経験をしてしまったら、そこからは負のエネルギー
しか生まれてこないと思う。
先日の投稿とは違う意味で、この本を最後まで読む気が続くかどうかわからない
けれども、また何か感じることがあれば投稿するよ。
でもこのような切ない作品で感傷に浸っていると逆に視野が狭窄的になって しまうかも・・・、もっと前向きな作品を読んでこれからの先の人生を豊かに
していく糧とした方がいいとおもうぞ(^_-)-☆
たしかに女性向け。しかも中高年・・・。事件も何もないベタベタなありふれた日常の風景で退屈なのかも。若い男には決してわからない感性だとは思う。 しかしながら、我々「中高年おやじ」「中高年お姉さん」には解かる。ぐっとくる。
「溝」では、離婚を言い出した妻と何気ない日常を過ごし続ける男の控えめな感情の機微を見てほしい。
「洋一もこれれば良かったのにね」は、(多分誰もがそうだったであろう)横で見ていてこそばゆかった妻と実母の関係とやり取りを思い出しつつ見てほしい。
「号泣する準備はできていた」は、クリスマスツリーの夢のクダリと、その後のなんでもない退屈な日常の繋がり。
極め付けは「そこなう」の幸福感と併流する言いしれぬ不安感(幸福なはずの未来を信用し受け入れ切れない)の表現。そして、「熱帯夜」の行き止まりの恋と知りつつ、今を精一杯味わおうとしている2人の会話のやり取りや行動。無論こんな恋愛(女性同士同性愛)の世界を知る由もないけど、なんか「今を・今だけを生きよう」の感性が痛いほどわかる。光景が浮かぶ。突き刺さる。
全てが抑え目なのにわかりすぎる。なんて人生経験の深い作家なんだ。→そんな視点で是非。
お久しぶりです。
私は読んでませんが、中一の娘がハマってる様で、
もう3回も読みなおしたとか・・・。
理解してるのかな~?
ちなみにユース関連のHP作ってみました。
お時間のある方、見てやって下さい。
グーグルで" yh3k "で検索すると出てきます。
ユース賛歌
う~ん3話めまで読んだけど最後までもつかなあ(-ω-)/
悲しいかな俺にはこれで感動するような感性は無いようだ(/ω\)
やっぱりこれは女性が読む本なんじゃないかな?かいちょーもあまりに入り込みすぎて、オネ~になっちゃわないように気を付けろよ!
人間って、「大切な人のために」の時は自分のための時より、ずっとずつとがんばれるしね。
そして、目立たないながらも「大切な人」を持つもう一人。心臓病で亡くなったマネージャーの「私が亡くなったら、天使になってリングのカブを見守るの」の言葉。わかる。よくわかる。誰かの事を想う、陰からでも遠くからでもずっと支え続けたい。わかりすぎて辛いくらいだ。
記事一覧
- 火花
- 『火花』取りとめもない感想を前段として
- 「敗れざる者たち」
- 敗れざる者たち(沢木耕太郎)
- 号泣する準備はできていた
- 号泣する準備は出来ていた
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- 号泣する準備は出来ていた
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